富士宣言をよく読めば、私たちは自分が思っている以上にパワフルな存在であることに気がつきます。自分を取巻く環境の犠牲者ではなく、自らがその環境をつくり出しているのですから。私たちの思考や感情は、創造力そのものです。考えること、感じること、話すこと、行なうこと、それが何であれ、その時私たちは何かをつくり出し、何かに力を与え、何かを自分に引き寄せているのです。

私たちには、絶えず問いかけなければいけないことがあります。それは「私は今、自分の思考や感情、言葉や行動で、何に力を与えているのか？　私が力を注いでいるのは、繁栄、豊かさ、健康、愛に満ちた関係なのか？　やりがいのある仕事、幸福、精神的成長、世界平和、すべてとの調和、寛容、地球の癒し、あらゆる生命への畏敬、そして天のビジョンを地に降ろすことに対してなのか？　それとも、憎しみ、戦争、修復不能な関係、貧困、病気、あるいは政治的陰謀、企業を巻き込んだ汚職、経済破綻、暴力、犯罪、他者への非人道的行為、その他世の中にある、あらゆる痛みを伴う状況に対してなのか？」ということです。

希望や目標を意識して達成するには、まず自分が何をしたいのか、あらゆる人にとって最も有益なことは何か、人類の生命を輝かせるために必要なことは何か、これらを考えなければなりません。そしてクリエイティブな思考や感覚を駆使して、何を創造したいのか、どんな生き方がしたいのか、そのビジョンを詳しく描きだす必要があります。

ビジョンは、自分にとっても関係者にとっても、常に最善なものでなければなりません。他人や他の生物を犠牲にして、目的を達成することなどは論外です。ポジティブなビジョンを掲げ、最善に向けた問いかけを常にしていれば、自らの神聖なる精神により、そのビジョンはすべての人にとって最善のものとなるのです。

ビジョンを描きだすことは、ある事柄を現実に体験するための新しいマトリックスと原型をつくるプロセスを始めることです。未来の経験や状況を変えてゆく、その最初のステップは、古くて機能不全に陥った状況や行動パターンの基盤と原型を打ち壊し、新しい青写真またはマトリックスと原型を作ることです。

関心を自らのビジョンに集中させ、日々、瞬々刻々、ポジティブな言葉を使い、イメージすることによって、そのビジョンに創造の光が引きつけられます。創造の源から、まだ形を成さない原初の光が、新しいマトリックスや原型に流れ入り、大いなる力を与えてくれるのです。そして、私たちのビジョンに入る光のエネルギーが臨界点に達した瞬間、それが現実世界にはっきりと顕現するのです。

バイオレット・フレーム（紫の発光）として知られる光の周波数があって、これが制約の多い古いパターンを変容して、私たちのビジョンを、古いパターンによる破壊から防いでくれます。創造の源から放たれているバイオレット・フレームを呼び起こすには、私たちの神聖なる精神に、唯そうしてほしいと言うだけでよいのです。すべての時系列と意識レベルで私たちのビジョンの実現を妨げる原因は、自分が意識するしないにかかわらず、私たちの考え、言葉、行動、感情なのですから、これらを変容してくれるよう、自分の神聖なる精神に頼めばよいのです。

創造の源から来るバイオレット・フレームは、男性性と女性性のバランスが完全にとれています。男性性は、サファイアの青い光で脈動し、神聖なる意志、権威、力、庇護という性質に満ちています。女性性は、水晶のピンク色の光で脈動し、神聖なる愛の具現化、崇敬、一体性、全ての生命への畏敬という性質に満ちています。

創造の源から届く光の、ピンクと青で象徴される女性性と男性性の極性が、ともにバイオレット・フレームを構成しているのです。それは男性性と女性性の性質のみならず、変容、赦し、慈悲、思いやり、自由、解放、正義、勝利という神聖なる性質をも表わしています。富士宣言に示された世界の共創を夢みる私たちの妨げとなるのは、誰もが有する否定的な思考や感情のエネルギーです。男性性と女性性のバランスが完全にとれた神聖な光こそ、この否定的なエネルギーを変えることの出来る最も効果的な手段なのです。