『富士宣言』の役割

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エルネスト・カーン

現代社会は今まで体験したことのないような岐路に立たされています。自然資源の活用は効率が良い反面、地球生物の生存を脅かしています。集約的生産技術とシステムによって全ての人の生活の質が向上した一方、新たな対立も起こり、大量破壊兵器、主に核兵器使用の恐れと、それに伴う人類の文明と地上の生命の破壊が懸念されています。

人権意識が高まり、それが国際法の中にも規定され、民主主義が世界で最も多く採用される政治体制となった一方で、個人は「歯車の歯の一つ」になってしまい、自らの権威を悉く失う危機に瀕しています。科学が生命・宇宙の「神秘」の領域へと踏み込んでいる一方で、経済や政治の分野では、似非科学者、詐欺師、原理主義者、道理の通じない人々が、力を得て、狂信、人種差別、少数民族への差別、異文化に対する不寛容の政策を推進しています。

この悲劇的状況に対して、一刻も早く社会のあらゆる分野で手を打たなければなりません。富士宣言は、その世界的な規模と実効性を通して、異なる民族や宗教の間に、平和にむけた対話と、道徳・倫理・教育の分野における相互信頼をもたらす上で、決定的ともいえる貢献をなすものであります。


By: Ernesto Kahan
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