神聖なる意識の復活

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西園寺昌美

瞬々刻々、世界は変化し続けています。問題はその変化が、一体私たちをどの方向に動かして行くのかということです。素晴らしい未来への扉を開いてくれるのか、私たちを荒廃や破滅へと追いやって行くのかです。

20世紀、世界は物質的な文明文化の急速な発展を経験しました。しかし、物質偏重の価値観や経済至上主義によって、人類は極めて危険な道をたどることになりました。

現在に至るまで、人類の大半は有限なる資源を奪い合って生きてきました。自らに内在する無限の可能性を引き出すのではなく、目標を物質的な視点 ─金銭、土地、家、車、豪勢な食事、また、地位、名声、他に対しての支配といった、私たちの生活をさらに快適にしてくれる物質的な事柄─ に置いてきたのです。大多数の人々にとって、それらは、生きるための究極の目的であり続けました。

人間の考えが、有限なるものを基にしているために、あれもこれも足りないという生き方になってしまったのです。食物、金銭、健康、愛…等々の不足です。私たちは今、世界中でそうした生き方の結果を目にしています。広がり続ける貧困、病気、強欲、災厄、そして環境破壊など。それらの問題は、日に日に深刻の度合いを深めています。

何故、こんなにも多くの苦しみが、差別が、不信が、不満足があるのか。私が思うに、これらすべては、私たちが有限なるものを信じ過ぎてきた結果です。人類は限られた利益を得ることに奮闘する中で、「適者生存」というルールを取り入れ、それに支配されるままに生きてきたのです。そして、勝者と敗者、弱者と強者、富める者と貧しい者という区別が生まれ、物質を多く得た者は豊かさを享受し、そうでない者は、何もなく取り残されてしまったのです。

さらに、私たちが偉大な自然を思うがままに扱ってきた結果、地球の存在自体が危ぶまれる事態に直面しています。私たちは何をなすべきなのでしょうか。今さらではありますが、どうすればその方向を変えることが出来るのでしょう。

中には、一つ一つ問題解決に取組むことで世界を変えられると考える人もいるでしょう。しかし、それらの状態を引き起こすに至った意識を根本的に変えない限りは、また同じ状態が生じてくるのは明らかです。

では、どうしたら私たちの根底にある生き方を変えられるのでしょう。愛の精神を再び活性化することが出来るのでしょう。私たちの唯一の選択は、原点に戻ることではないのでしょうか。

まず、私たちは立ち止まって、全人類に与えられている共通の価値を省みる必要があります。それらは権利と自由と平等ということになるでしょう。しかし正しく使えないのなら、それらの自由や平等にどんな価値があるのでしょう。遅かれ早かれ、私たちは自ら語ったこと、行なってきたことのすべてに対して、自分で責任を取ることになると知らねばなりません。

生き方に責任を持つためには、何にもまして自らの生命の尊厳を理解する必要があります。これが、いわば私の出発点です。自らの生命の尊厳を実感できれば、自ずと他の生命に対する畏敬の念を持つようになります。今日ではほとんどの人が、この畏敬と尊敬、そして愛の念を忘れてしまい、代わりに、「自分さえよければ、他はどうでも良い」という風潮になっているのです。

この世にはびこる敵意、差別、無秩序、貪欲、これら一切の根本原因は、すべて「他の生命に対する畏敬の念の喪失」にあります。今ここで、一人一人が新しいスタートを切り、人類の未来について考え始めることが必要です。大きな一歩ではなくとも、まず自分に出来ることから始めることです。その一歩を踏み出した瞬間から、私たちの人生は変わってゆきます。一歩一歩、疑念は信頼に、恨みは赦しに、差別は尊敬に、敵意は和解へと変わっていくのです。

もはや、自分さえ安穏であれば良い、という時代ではありません。すべての人々が生命の尊厳という意識を共有するべき時なのです。今、私が提唱しているのは、人種、信条、宗教、考え方の違いを超え、人類すべてが心から受け入れることの出来る、地球的規模の憲章なのであります。

人類が求める世界の平和は、自らの生命の尊厳と他の生命に対する畏敬の念の上に成り立つものです。私は、今こそ一人一人が、自分本位の考えや貪欲を断ち切り、失われた人類愛の精神を復活させ、人間の尊厳を再認識していくことを切望します。富士宣言とはそのためのものであり、人間の尊厳、世界の平和、地球の安寧を謳いあげているのです。

次の世代にポジティブな影響を与える生き方をしたいと願う私たちにとって、新しい生き方を始める上で、今ほどの好機はありません。未来への明るい希望に満ちた世界を、彼らに手渡そうではありませんか。それは、私たち一人一人の、今この瞬間の選択にかかっているのです。

富士宣言とは、自らの生命の尊厳と他の生命に対する畏敬の念の確認であり、人類すべてに対する愛情と敬意の表現であります。一人一人に内在する神聖なる意識に火を灯す「チェンジ・メーカー」へと、私たちを変えていくのです。神聖なる意識が光を放てば、否定的な言葉、思考、行動を光輝くものに変革することが可能です。そして私たちの光明の言葉は、地球に新しい文明を築く礎(いしずえ)となっていくのです。

今こそ、それを実現できる時です。将来の世代に、否定的な遺産を残すことのないように、決断する時です。私たちが譲り渡してゆく遺産とは、なんの否定的な考えもない、紛争も戦争も、怒りも貪欲も、差別も対立も、貧困も飢餓もない、病気もない、そういう世界であるべきです。人間の限りなき可能性、尊厳、尊敬と愛という遺産を、次の世代に渡してゆこうではありませんか。

世界人類が平和でありますように


By: Masami Saionji

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