富士宣言シンポジウム「調和とバランスのとれた世界を共創する」 東京 2017年5月12日

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2015年に世界的な憲章として発足した「富士宣言」は、誰もが本来持っている「神聖なる意識」 を復活させることで、新しい文明を築き、地球上に永続的な平和を共に創ろうと呼びかけるものです。

昨年、富士宣言から派生した新たなイニシアティブとして、よりバランスの取れた世界を創造するために、女性性の英知と価値を復活する「ソウル・オブ・ウィメン」グローバルネットワークがスタートしました。そして、2017年5月12日、富士宣言発足2周年を記念し、五井平和財団主催による富士宣言シンポジウム「調和とバランスのとれた世界を共創する」が東京の国連大学で開催されました。国内外の様々な分野で世界に貢献するビジョンあるリーダー40人と、シンポジウムの趣旨に強い関心を持つ70人が集い、深い洞察と英知を共有しました。

分断と二元化が加速する今日の世界において、女性性と男性性のエネルギーのバランスを私たち一人一人の中に、社会に取り戻すことが急務です。神聖なる女性性と男性性は、陰陽の関係のように互いに補い合い、つながり合い、依存し合う二つの力であり、これらが一つになった時、完全でダイナミックな力を発揮しうると考えます。つまり、女性性と男性性の調和とバランスを取り戻すことによって、肉体と精神の調和、男性と女性の調和、人間と自然の調和、内なる世界と外の世界の調和、現在と未来の調和など、生命のあらゆるバランスを回復し、調和をもたらすことができるのではないでしょうか。様々なアンバランスを解消し、完全な生命の姿を取り戻すことにより、私たちは本来持てる力を最大限に発揮し、人類、そしてあらゆる生命のために奉仕することができると考えます。

この包括的なテーマのもと、5つのセッションからなるパネリストのショートプレゼンテーションを通じて、深い洞察と英知を共有し、真に調和した平和な世界を創造するための集合的なインスピレーションを生み出すことを目的にすると共に、新しい時代の幕開けに向けた次世代へのメッセージを発信しました。

歓迎挨拶


西園寺裕夫

五井平和財団の理事長であり、富士宣言の共同発起人(※)の一人である西園寺裕夫氏は、温かい言葉で参加者を歓迎しました。富士宣言イニシアティブの経緯を簡単に伝え、人類の心の中に、神聖なる意識とワンネスの意識を復活させることの重要性を改めて強調しました。
(※)ほかの共同発起人は、ブダペストクラブ総長のアーヴィン・ラズロ博士、五井平和財団会長西園寺昌美

西園寺昌美
五井平和財団の西園寺昌美会長は、世界中から集ってくださった参加者へ心からの感謝の意を表すと共に、機が熟し、同じ志を有する人々が集った絶好の機会だと言いました。

そして、これまでに培ってしまった固定観念を打ち破る必要性を強く語ると共に、自らに内在する深い本質、すなわち神聖な精神を認識しなければ、自分に対する真の自信は生まれないし、また地球を癒し、世界平和を創造する責任を自覚することも決してできないでしょうと、述べました。

松浦由佳
また、シンポジウムのプログラムをデザインしたチームを代表し、松浦由佳氏が、以下のことを述べました。今日は未知なるものを生み出す可能性を持つ場を作り出すことが目的であり、それは、パネリストはもとより、オブザーバーを含む、すべての参加者が真摯に耳を傾け、エネルギーを共有することで可能になると、参加者全員へ語りかけ、さらに、今日の社会は傷ついた女性性と男性性の要素によって支配されている。私たちは、神聖なる女性性と男性性のバランスを取り戻すために、新しい可能性にオープンでありましょうと、語りました。

セッション1 -女性性と男性性の調和:「神聖なる女性性と男性性の特質を、私たちの生き方の中で、どのように融合できるか」


バーバラ・フィールズ/スティーブン・トラヴィス・ポープ

グローバル・ニューソート協会主宰のバーバラ・フィールズ博士と作曲家・映画監督のスティーブン・トラヴィス・ポープ氏による、このシンポジウムのトーンを作る重要なイントロダクションから始まりました。

「一人一人は神聖なる存在であり、宗教的・文化的アイデンティティに関わらず、私たちは、この「神聖なる意識」を日々体現しようとするものです。自然や宇宙の運行には、昼と夜、音と静寂、生と死、男性と女性など、様々な相対的な現象がありますが、二元的な対立としてではなく、潮の干潮のように繊細なバランスからなるサイクルとして見なくてはなりません。

男性性と女性性も同様に二元性を超えたバランスが取れてはじめて、精神性を行動につなげ、他に奉仕することができるのだと思います」二人はそう語ると、神聖なる女性性と男性性が統合した私たちの進化の姿を次のように描写しました。

  • 私たちの意識の焦点は、「支配」から「対等」へ、「分断」から「つながり」へ、「排他的トップダウンのリーダーシップ」から「開放的で分担されたリーダーシップ」へ。
  • 私たちの行動の基準は、「競争」から「協力」へ、「期待」から「観察」へ、「欠乏」から「豊かさ」へ、「己の利益」から「全体の利益」へ。
  • 私たちの感情を占めるのは、「憎しみ」ではなく「赦し」へ、「復讐」でなく「和解」へ、「恐怖」ではなく「希望」へ、「暴力」ではなく「平和」へ。

彼らはまた、相互依存、信頼、透明性、持続可能性、無条件の愛など、人間の精神の成熟の表れといえる人類の資質は、神聖なる女性性と男性性の統合によってしか得られないと締めくくりました。

リンダ・フランシス
シート・オブ・ザ・ソウル研究所の共同創立者であるリンダ・フランシス氏は、神聖なる女性性を「受動」、神聖なる男性性を「能動」と例えました。彼女は、どちらの神聖なる資質も自分にあると自己を見つめながら、それらが融合する上で、唯一の妨げとなるのは、「恐怖」だと語りました。そして、「恐怖が湧き上がるのを止まることはできませんが、重要なことはそれに気づき、恐怖に支配された行動を選択しないことです。愛による行動を選択する必要があります」と、語りました。

サンデ・ハート
チャーター・オブ・コンパッション(思いやり憲章)で女性部門のディレクターを務めるサンデ・ハート氏は、リンダの言葉を受け止め、「恐怖は、好奇心と畏敬に置き換えることができるかもしれません」という提案から、プレゼンテーションを始めました。そして、「私たちの物事への反射的な反応を、対応へと変えるために必要なことはなんでしょうか」と、深い疑問を投げかけました。彼女が見つけた一つの答えは、マインドフルになるだけでなく、タイムフルになること。心の中で女性性と男性性がダンスできるようなゆとりを持つことが大事であり、そのためにわずか1分でもいいから、時間的な余裕を持つことだと述べました。

村田光平
元駐スイス大使の村田光平氏は、女性性の特徴的な資質に思いやり、感受性を挙げ、チャーリー・チャップリンの映画から「私たちは考えてばかりで、感じることが少なすぎる。我々に必要なのは、機械ではなく、人間性です」という言葉を引用すると共に、「平和を創るためには、競争や強さを重視する父性的な文化と、弱者への思いやりや調和を大事にする母性的文化とのバランスをとる必要があります」と語りました。

プリータ・バンサル
ホワイトハウスで法律顧問を務めた経験を持つ弁護士のプリータ・バンサル氏は、男性性のエネルギーを明るく強い光を放つ太陽、女性性のエネルギーを冷静で柔らかく繊細な光を放つ月だと表現しました。そして、これまでの男性性のエネルギーによる行動から、これからは月のサイクルに注目し、深く埋もれた女性性のエネルギーと知恵を発掘する必要があり、そのために、しばしの静寂も必要であると述べました。続けて、現在の私たちは、新たな文明への移行期におり、やがて、ヴェールを脱いだ女性性が真理を運ぶ器となり、男性性は、その聡明で直感的な女性性のエネルギーを世界に広めていく時代になると信じていると、結びました。

セッション2肉体と精神との調和―「神聖なる精神を顕現するには」

このセッションの最初の3人の発表者は、「身体と精神とのハーモニー:神聖なる意識をどのように表現するのか」というテーマを反映した詩を共有するよう依頼され、他のパネリストのそれぞれはテーマについて自分の視点から語るように頼まれました。

ウェンディ・クレイグ・パーセル
スピリチュアル・リーダーであり作家であるウェンディ・クレイグ・パーセル師は、彼女が書いたインスピレーションを受けた詩を発表しました。

神聖なる意識に火を点す
ジェンダーは、神聖な女性的、神的な男性を定義するものではありませんし、そうすべきではありません。
神聖な女性性は、女神の女性の一種ではなく、むしろその見方と在り方のことを指します。
それは、神聖なる男性性より重要度が高いことはありませんし、重要度が低いこともありません。
神聖な男性性は何らかのスーパーヒーローではなく、むしろその見方と在り方のことを指します。それは、神聖なる女性より重要度が高いことはありませんし、低いこともありません。
神聖なる女性性、神聖なる男性性 – あなたの中にそれぞれが住んでいます。それぞれは私の中にも住んでいます。
神聖なる女性性 – 直感的で、穏やかで、受容的で、静的、また、協力的で、創造的で、陰。
神聖なる男性性 – 分析的、強く、規律のある、積極的で、主張的で、論理的で、そして陽。
神聖な女性性の、神聖なる男性性は、もはやお互い対抗させられることはありません。もはや切り離されません。
傷ついた男性性は癒され、埋もれた女性は露わになった。
神聖なる女性と神聖なる男性性は神聖に結ばれ、今や神聖なリズムでダンスしています。
そして彼らの完璧なダンスを通じて、世界人類が平和でありますように。

ゲイリー・ズーカフ
ソウル・オブ・ザ・シート(魂の椅子)研究所の共同創始者であるゲイリー・ズーカフは、スペインの詩人フアン・ラモン・ヒメネスの詩を紹介しました。

私は私ではありません。
私は目に見えない存在です。私に同行している存在です。(神のこと)
時々私が訪ねることができ、他の時に私が忘れている存在です。
私が話している間、静かに聞いていて、私が嫌っている時に赦してくれる存在です。
私がいないときに歩き、私が死ぬときに横に立っている存在です。

彼は、この詩が、固定観念を超えて新しい多感覚認識の新しい世界にいるようなものであることを私たちに示し始めると説明しました。彼は、人間の意識における前例のない変容が全力で起きていることを説明し、私たちは、自身と世界と宇宙をまったく異なる見方で見るようになっていると語ります。男性と女性に対する私たちの理解も変化しており、問題は「バランス」ではなく「ホールネス(全体)」であり、したがって「どのようにしてホールネス(全体)を得ることができるのか」という問を投げかけました。

レイモンド・ムーディー
レイモンド・ムーディー博士は、「臨死経験」の研究をリードする世界的な権威であり、ナンセンスの詩の紹介で、この場を笑いの渦に巻き込みました。

夜の真夜中の、ある明るい日、
2人の死んだ少年が立ち上がって戦った。
背中合わせに、彼らはお互いに直面した。
彼らの剣を引き、互いを撃った。
死の警官は騒音を聞いて、
かけつけて2人の死んだ男の子達を殺した。

彼は、私たちは混乱の世界にあり、ものごとはもはや理屈に合わないこと(ナンセンス)、そしてナンセンスを理解する新しい方法が必要であると言いました。彼は、死にかけている人々が物理的世界と非物理的世界の間の存在の2つの領域の間で留められていることを理解しています。彼は、臨死という超越的な状態は、今日の人類が直面している困難な問題を解決する鍵を握っている可能性があると考えています。

ホセラ・ゴンザレス
スペインの「ジェネロシテイ(寛大さ)の起業家」であるホセラ・ゴンザレス氏は、「精神(または意識)の内的な働きにもっと進むべきか、より積極的に体を世界に向けて行動すべきか」という問題を提起しました。

彼が共有したもう一つの問題は、「外面に作り出す美しさは、私たちの神聖なる意識に火を点し、私たちの内面の美しさを発するのにどのように役立つのでしょうか?」彼はまた、身体と精神のバランスをマハトマ・ガンジーの3つのH、Head(頭)、Heart(心)、Hands(両手…労働のこと)を引用し、特に教育の分野では、3つの間でよりバランスが必要であると強調しました。

ドーメン・コチェヴァール
スロベニアのカトリック教会のドーメン・コチェヴァール司教は、「私たちは精神を持った肉体であるのか、私たちは身体を持った精神的な存在であるのか」という質問から始めました。

この質問に対する私たちの理解が変わると、私たちは根本的に変わるでしょう。しかし、今日の世界は経済的な価値観で支配されており、すべてが金銭的な動機になっていることがわかりました。彼は質問しました。私たちのライフスタイル、収入、そして私たちが持っているものすべてを犠牲にすることを意味するとしても、みなさんは私たちが信じていることのために、敢えて立ちあがれますか?それは簡単なことではありません、と彼は言いました。だから、現在のシステムを破壊せずに転回することを考えなければならない。彼は参加者に、誠実な思いやりを基にして、他の人に奉仕してお金を稼ぐことができる、新しい産業を構想してくださいと呼びかけました。

高橋 徳
統合医学の専門家である高橋 徳博士は、私たちの存在の目的は、私たちの魂が最高の目標に到達するためのものであり、オキシトシンと呼ばれる神経ホルモンが鍵であると信じています。

オキシトシンはストレス反応を軽減し、他者に同情と愛の気持ちを与えることができます。彼は、私たちの利他的遺伝子、すなわちオキシトシン遺伝子を活性化することによって、神の高みに達するために日々魂の進化を促進することを提案しました。

美内すずえ
有名な日本人漫画家の美内すずえ氏も、自分の神秘的な経験を通して人間の存在の本質である精神性を強調しました。

彼女は、鞍馬山の神聖な敷地から湧いてくるエネルギーの渦を観察し、この宇宙のエネルギー、すなわち生命力が、人間を含む地球上のすべての人生を育むものであることを理解したと話しました。

アラン・ブリスキン
組織学習のパイオニアであり、プログラム設計チームのメンバーであるアラン・ブリスキン博士は、午前のセッションを振り返り、共に賢くなるために、パネリストたちが自分自身の中で最も深い部分を掘り起こしてきて、提供して下さることが非常に驚異的ですと言いました。

彼は、科学者で神学者のテイハード・ド・シャルダンを引用しました。「大きなビジョンを持つ人々との親交を求める欲求は、もはや渇望とも呼べる感覚的なものです」

セッション3- 人間と自然の調和-「地球における持続可能な生き方とは」

セッション3は、私たちの命を支えてくれる全てへの「感謝」を描いた美しいビデオから始まり、パネリストはそれぞれに、テーマ「人間と自然の調和」をイメージする写真をバックに思いを語りました。

サリー・ラネイ
環境、エネルギー、気候変動分野の専門家であるサリー・ラネイ氏は、地球の子宮に眠る女性の写真をセレクト自然の中でたくさんの時間を費やした子ども時代の経験から、人間が介入しない本来の自然は、脆さと回復力のバランスで成り立ち、自然と人間の間には隔たりがない、ワンネスであることを学んだといいます。そして、気候変動は、分断や欠乏、恐れなどの人間の誤った概念が作り出したものであり、この概念を変えることができれば、物語や考え方、行動も変えられると述べると、「我々は分岐点に立っています。自然は私たちが必要とする全てのデザインを持ち合わせており、多くの答えが存在している、入口なのです」と締めくくりました。

セスト・ジョヴァンニ・カスタニョーリ
夫人と共に、地球環境について、たくさんの人と話し合うため、世界中を「緑の巡礼」しているセスト・ジョヴァンニ・カスタニョーリ氏が選んだのは、大樹と本人の写真でした彼はまず、「最高の教師である自然に抱かれる自分をイメージしよう」と、参加者に黙想を呼びかけた後、「自然は、人間が真の調和を見つけるには、内なる自分に耳を傾けることだと勧めています」と話し、次のように続けました。「気候変動は新しい技術の問題ではなく、私たちの問題であり、成長を追い求め、物を増やすのではなく、減らす方向へ進む必要があります。私たちは必要なものを全て備えて生まれているのです」

増川いづみ
栄養学とバイオ電子工学が専門の増川いづみ博士は、水、食べ物、音に関する長年の研究をまとめたイメージ画を映しながら、私たちの体や意識を含む自然の全ては、周波数で構成されていると、述べ、「あらゆる生命を祝福することで、我々自身や周りの周波数のレベルは変わり、意識はシフトし、世界を高次元へ導くことができるのです」と、語りました。

広中和歌子
元環境庁長官である広中和歌子氏は、日本の美しい国立公園の写真を背景に、「限られた資源しかない地球の環境は、全人類にとって共通の関心事で ある。地球の生命力、多様性、その美しさを保護することは、人類に課された神聖な義務でもある」という、地球憲章の序文を朗読しました。そして、第二次世界大戦による深刻なダメージと、戦後の貧困を体験した世代として、戦争や環境破壊は何があっても避けなければならないと、強く語りました。

ダビッド・レアル・ガルシア
スペインのファシリテーター、紛争の調停者であるダビッド・レアル・ガルシア氏は、まず、これまでのパネリストたちへの強い共感を言葉にしました。そして、「今日は、人類史上の新たな瞬間です。私たちは、新しいレベルの意識、システムの完全な再設計、新しい私たちのあり方へと飛躍する扉の前にいます」と語り、イメージとして選んだ、日本の伝統技術、金継ぎの写真をバックに「金継ぎは、かけら一つ欠けても完全ではありません。人間も同じで、全ての人が神聖なる意識を顕現し、人類に貢献できるよう創造性や可能性を発揮する必要があります。今、新しい文明という共通のビジョンが至る所で現れているのです」と述べました。

セッション4 – 内面の世界と外の世界の調和-「どうすれば真の平和を築けるか」

このセッションは趣向を変え、会場の中央に半円形でパネリストたちは座ると、五井平和財団の川村真妃常務理事が、「ここまでパネリストたちの声に傾けていた耳を、自分の内なる声に傾けましょう」とセッションの口火を切りました。平和の祈りの後、私たちの神聖なる精神の輝きに例えて配られたキャンドルを灯し、5分間の瞑想を行いました。その後、パネリストはテーマについて感じることをランダムに分かち合いました。

シャミマ・アミン
最初に語ったのは、慈善事業家で社会起業家のシャミマ・アミン氏でした彼女は2年前に富士宣言から「神聖なる意識」を知って以来、毎日、実践している瞑想の効果を通じて、「人間には、利己的と、無私の自分という2つの自己があり、無私の自分に火をつけるのに瞑想は大きく役立っています。そして、内面の調和とは、利他の心で人のために何かをすることで得られる満足感であり、内面が調和していれば、自ずと外の世界にも還元できるし、ひいては世界に良い影響を与えられると思います」と語りました。

サム・ビアード
8人の米国大統領と仕事をしてきたサム・ビアード氏は、自分自身を「行動と結果の男」と呼んでいます。個人的な危機をきっかけに始めたマインドフルネスと瞑想によって自らを改善してきた体験を有する彼は、自身の非営利団体のGIFTが、マインドフルネスを通じ、学校、企業、医療などの場で、10億人に影響を与えることを目標としています。彼は、「瞑想は高次な意識へつながる手段であり、それによって自分自身を改善し、ひいては世界をも改善するチャンスになると考えています。私たちは今、新時代の入り口にいるが、25年後には全く新しい変革の真っ只中にいるだろう」と語りました。

ガブリエレ・カスタニョーリ
「緑の巡礼者」で、内観の実践者であるガブリエレ・カスタニョーリ氏は、ビアード氏が語った変革について、「25年も経たずに到達できるでしょう」と、希望を語りました彼女は、「私たちは常に新しい真理を共に作り出しており、この真理が世界へ影響を与えています。テクノロジーの進歩により、外の世界は快適さを与えてくれますが、内なる知恵や能力を閉ざしてしまってはいけません」と述べました。彼女は、言葉を超えたコミュニケーションの形があると信じ、「私たちは、感情や思考を通じてつながり合っています。今日、一緒に生み出す英知は外へ波及し、輝かしい未来に向けた偉大なムーブメントになるでしょう」と締めくくりました。

野中ともよ
様々な企業の役員を務めた野中ともよ氏は、以下のように語りました。女性性と男性性の調和、内面の世界と外の世界の調和について語る時、白・黒、左・右のような二元性で捉えるべきではなく、陰陽のシンボルのように、白色の勾玉(陽)の中心に黒色の丸(陰)、またその逆もあり、ワンネス(一体性)とホールネス(完全性)のバランスをとっているものです。同様に、“外”と“内”に境界はなく、私たち人間も、恒常性(ホメオスタシス)を維持して生きているのであり、システム全体の一部として互いにつながっている。そして、一つ一つの細胞の中にディバイン・スパークを秘めています。

パラグ・シャー
インドのダイヤモンド企業のオーナーであるパラグ・シャー氏は、私たちの内なる世界と外なる世界の調和を考えた時に、心に浮かんだ質問を共有しました。「私たちは、調和していないか? 自分の中にはどんな葛藤があるか? そして、世界の紛争は、私の中の葛藤とは違うのか? 私は、自分の中に怒りがある時は、人を非難する資格はないと自分に言い聞かせ、紛争や戦争を見るたびに自分の怒りを思い出します」と語り、他の人に、これらの問いについて一緒に考えるよう呼びかけました。

このセッションの最後は、静かな時間の中で、感謝の気持ちを共有しました。

セッション5 – 現在と未来の調和―「私たちは未来世代にどんなメッセージを残したいか」

最終セッションのパネリストたちは、未来の世代宛てた手紙を読みあげました。

ハフサット・アビオラ・コステロ
ナイジェリアの民主化運動家であるハフサット・アビオラ・コステロ氏は、「未来の地球市民たち」へ宛て、自らの人生を導いた3つの教訓を語りました。1つめ。「私たちが受けた傷は、私たちへの贈り物です」。私たちが受けた傷に対して、怒り、復讐ほか、あらゆる負のエネルギーを与える必要はありません。教訓として受け入れ、人類の前進のために役立たせてください。2つめ。「調和のとれた世界にするために、男女の人口のバランスが重要です」女性の尊厳は長い間、大切にされずにきました。人口の男女比が大きい地域ほど、大きな対立や争いが多い地域なのです。最後の教訓は、「未来に残すことができる唯一の遺産は愛」ということです。愛は分かち合うことができ、決して減ることはありません。愛は倍増するだけなのです。

伊勢桃代
国連ニューヨーク本部に28年間勤務してきた伊勢桃代氏は、私たちは、人類としてどこへ向かうのかを真剣に考えなければならない転換期に来ていると主張しました。彼女は、難民数が増加し、悲惨な記憶が次世代へ受け継がれていくことを特に懸念していました。若い人たちが、現状を考察し、一緒になって理想的な世界の新しいビジョンを創り出すべきだと告げました。

モハマッド・アリ・ブイアン
前米国連邦議会議員候補者で経済学者のモハマッド・アリ・ブイアン博士は、核兵器の脅威に対する懸念を表明することから始まりました。世界をよき場所にできないのは、人間の欲望、貧困、誤った宗教観が主な理由だと指摘しました。そして、次世代の若者には、欲望を恥じ、神聖なる意識を学び、実践するよう語りかけ、「政治」という言葉を「パブリックサービス(公共奉仕)」に、「政治家」を「パブリックサーバント(公僕)」に変えていくよう助言しました。

岩男壽美子
慶應義塾大学名誉教授であり、タンザニアのさくら女子中学校の創設者である岩男壽美子博士は、子どもたちを生きた「矢」、矢を送り出す自分たち世代を「弓」に例え、人生経験による愛のメッセージを「矢」に送りました。「まず、社会がどんなに速く、大きく変化しても、多様性を尊重し、他人に奉仕することを忘れないでください。あなたが傷ついている場合、他の人が同じ害や痛みを経験しないように努力してください。第二に、基本的な知識とそれを多様な場面で生かせる柔軟な能力を身に付けてください。あなたが得た知識を盗んだり、奪い去ることは誰もできません。第三に、6年半前、津波が全てを奪った時のように、時は、警告なく終わりを告げるかもしれないことを忘れずに、毎日、毎分を大切に、宝物として生きてください。」

ニーナ・マイヤーホフ
この日、最後の講演者は、教育NGOのチルドレン・オブ・ジ・アースの代表、ニーナ・マイヤーホフ博士でした。若い人たちへ向けた、彼女のメッセージは、この日のセッション全てを包含するようなパワフルな言葉でした。

手紙はこう結ばれています:「若い友人よ、自らの内面を探求し、得たものを手に、世界へ前進し、新しい世界を見いだしてください。この時代に生まれた自分が何者であるか、問い続けてください。自分は世界に何を提供できるか、内なる声に耳を澄ませてください。この問いは、あなたの道を切り拓く奇跡につながります。あなたが世界を旅する時、誰もが兄弟姉妹であることを学ぶでしょう。彼らのための行動は、あなた自身のためにもなります。この考え方が、全ての分野で主流になれば、世界は変わります。それはあなた方の努力にかかっています。貧困、環境破壊、戦争、憎しみは、これ以上、必要ありません。平和の時代が訪れるよう、学んでください。私たちは、自らと地球の進化のために生きる方法を知り、神聖なる精神を発揮することで、やがて天と地は統一されるでしょう。

最後に

全てのセッションを終えた会場は、参加者全員の貢献によって、集合的な「神聖なる意識」のエネルギーで満たされ、参加者は深い喜びの中、手をつなぎ、ハフサット・アビオラ=コステロ氏のリードで、「アメイジング・グレイス」を歌いました。

西園寺裕夫氏が閉会の挨拶で呼びかけたように、大切なのは、「次はどうするか」ということです。私たちの挑戦は、理論と原則から戦略と行動に移ることです。富士宣言に描かれたような新しい時代は、私たちの協力によってのみ実現可能です。

このシンポジウムから生まれた大きな推進力を感じた参加者全員は、パートナーシップを結び、協力し合うことを約束し、閉会となりました。

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By: The Fuji Declaration

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