発起人からのメッセージ: パリ襲撃により拡大する世界の脅威を前に

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富士宣言事務局:

私たちは今年のはじめに、人類の意識に神聖なる精神を復活させるためのイニシアチブを発足いたしました。この「富士宣言」には数万人の人々が署名し、支持者によるコミュニティは着実に成長し続けています。

しかしながら、最近のパリ襲撃を頂点とする恐ろしい一連の出来事、世界規模での報復を目の当たりにして、どんなに楽観的な人々であっても、この脅威を本物だと感じています。連鎖が雪だるま式に増えて、第三次世界大戦といった世界的な危機に至る可能性をはらんでいると感じるからです。それゆえに私たちは、皆さま方にこの流れを変えるための行動をお願いしたいと思うのです。今こそ、出来るだけ多くの人々が「富士宣言」を日々の生活に取り入れて、単なるビジョンとしてではなく、生活の指針とすべき時であります。

この地球規模のテロ活動、民族対立、宗教対立、難民、気候変動、疫病、自然災害など、それらのどれ一つとして外部的な問題に端を発しているものはありません。すべては、個人個人の心に潜む不満、狭量、虚栄、残酷さ、対抗心、権力と富に対する飽くなき貪欲に根本原因があります。政府、企業、宗教または民族グループのせいではありません。これらも皆、個人の集合体であります。すべてが一人一人の問題であり、全員の問題であり、人類の意識の問題であります。

今こそ以前にも増して、他を責めたり他に依存したりすることなく、私たちの一人一人が立ち上がり、自らを見つめるべき時です。もはや、一部の政治指導者や宗教指導者を始めとするリーダー達の手に運命を委ねてはいられません。他に頼っている限り世界は変わりません。世界はこれ以上、私たちを待ってはくれません。平和は高い所から与えられるものでも、他から奪い取るものでもないからです。
私たちは、一人一人に与えられた究極的な使命について、「私たちに内在する聖なる意識、つまりは神聖なる精神に目覚め、生来備わった愛、思いやり、叡智、尊厳等に目覚めることである」と信じています。私たちは、喪失感や無力感にとらわれることなく、しっかりと自分たちの神聖なる精神を把握し、世界に平和をもたらす使者となることを選ぶことが出来るのです。

では、この危機的時期にどうしたら多くの人々を啓発して、神聖なる精神を自他の中に見出させることができるのでしょう。その結果、恐怖や怒りによる反応ではなく、神聖なる意識に則った行動を自ら選ぶようになってもらえるのでしょう。
私たちはこの点について、皆さん方の叡智とご協力を頂きたいと思っているのです。お一人お一人の方法で、多くの人々に働きかけて頂きたいと願うのです。それによって「富士宣言」の使命、すなわち人類の精神の中に神聖なる精神を復活させ、多様性にみちたワンネスの文化を推進することを全うすることが可能になる、と思うからです。

神聖なる精神に目覚め生きることは、私たちが生きる上での選択と行動の基礎にならなければなりません。
ここに素晴らしい実例があります。例えば、「富士宣言」の発足署名人であるオスカー・アリアス元大統領は、軍事力にまさる人類の力を強く信じて、中米に和平をもたらしました。また、カナダの新しい首相は、多様性と男女平等を重んじて組閣に取り組み、中東での軍事行動から手を引くという勇気ある選択をしました。これらに加え、多くの女性グループが世界中で手を結び、神聖なる女性性と、バランスのとれた人道的な社会のビジョンを現そうとしているのを目の当たりにしています。

一人一人が、内なる神聖なる精神を現すことを選択すれば、世界を変えることができると、私たちは堅く信じています。私たちは、これ以上、未来の世代に戦争の悲劇や環境破壊といった負の遺産を残すことを止めなければなりません。この流れを一変させることは、私たちの責任です。

私達だけでは、わずかな人数です。しかし皆さん方と力を合わせれば、世界を変える臨界点ともなる人数に知らせることが可能です。皆さま方の引き続きのご協力をお願い致します。

世界人類が平和でありますように

アーヴィン・ラズロ(ブダペストクラブ理事長)
西園寺昌美(五井平和財団会長)
西園寺裕夫(五井平和財団理事長)

By: TFD Japan Team
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